FC2ブログ

店舗 設計・住宅 設計・マンゴー デザイン・アンド・アーキテクト//神戸から >> スポンサー広告 >> スポンサーサイト>> 日記と余談 >> Eディフェンスの見学

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。



Eディフェンスの見学

最近、現行基準対応と旧基準で建てた
木造住宅を振動台で揺らし、現行基準の方が
先に倒れてしまって物議を醸し出しました。

  実験の内容実験映像Youtube版はこっち

その現場となったEディフェンスへ見学にいってきました。
DSC_0019_20100324000049.jpg

くだんの実験は木造三階建てで、実物大の建物を振動台の上に
建築して、3次元の地震波を再現して揺らすというもの。

実物大の建物を実際に揺らすワケで、おそろしくデカイ建物です。
DSC_0043.jpg

見学当日は、振動台が見られるはずだったのですが、
丸秘の振動実験をやっているとのことで見せてもらえず・・・

建物の外には、実験後の建物がゴロゴロ置いてあります。
DSC_0032.jpg

DSC_0040.jpg


ちなみに、実験台の一日の使用料金は600万円です。


ちょうど、木造軸組建物の耐震性能の向上に関する研究をされている
清水秀丸博士がおられたので、急遽その実験についてレクチャーを
受けることができました。
DSC_0048.jpg

おさらいしますと、
 倒れた方   :長期優良住宅適合(耐震等級2)
 倒れなかった方:耐震等級2ではないが、法適合(接合部を甘く設定)

ゆらした条件
 震度6強(=法が想定する基準の1.8倍の揺れ)を20秒間

いずれの建物も
 耐震基準の1.44倍の強度がある
 木造3階建てで、壁の配置バランスは良好な状態

ここで、結果の評価ですが、明らかに見た目は丈夫そうな方が
倒れている!ということで物議を醸し出しているわけですが
上の条件で分かるように、基準が想定している揺れの1.8倍という
巨大地震波を当てている、と言うところが最初のポイント。

もう一つのポイントは、映像をよくよく見るとyoutube版では32秒あたり、wmv版では13:19,50あたりで、倒れなかった方の建物に注目。足もとが完全に引っこ抜けているのが分かると思います。これが2番目のポイント。

最初のポイントに関して、実験者の狙いは「基準の1,44倍の強度が有ること、雑壁などの補強分も考慮にいれて、1.8倍の揺れをあたえたら、多分ぎりぎり倒壊しないだろう」というところにあったそうです。なので、耐震等級2なのに倒壊した(=えらいこっちゃ)という事でなくて、検証すべきは雑壁などの補強分の評価方法や、計算外の弱点を洗い出すことだと僕は思いました。

2番目のポイントは、清水博士の説明を引用すると「足もとが抜けた状態で、逆さ振り子になっている」ということです。ここが非常に重要で、足もとが抜けた(=基礎と建物が外れた)事で、地震の揺れが建物に伝わりにくくなっているワケです。この現象を評価して応用すればいいのでは?と思い質問したところ、正にその発想が「免震構造」なのだ、との説明でした。

今の基準では、基礎と建物はアンカーボルトなどの金属でガッチリ固定されています。そして固定方法はどんどん強化されてきました。しかし、この実験結果からガッチガチに固定せずにルーズな固定方法を採用すれば、地震の揺れが直接建物に伝わらない、つまり木造免震構造になる可能性がある、という事がで見えたと思います。

築年数のたった木造建築で、阪神大震災を乗り越えてきた住宅をリノベーションしていて、必ずしもガチガチに固定しまくることが地震に強いとは限らないなぁと感じます。この辺りが木構造の難しいところでもあり、まだまだ発展・開発の余地のある分野ではないでしょうか。







スポンサーサイト



Author : マンゴーデザイン・アンド・アーキテクト
てんぷれ by GRT@Harmonia!!
,
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。